読書かんそう文

新モノづくり論 を読んでみた!

ミレニアル起業家の新モノづくり論 著者:仲 暁子  感想

久々に良い本を読んだ。
読むきっかけはタイトルに
「新モノづくり」と
「ミレニアル起業家」というキーワードが入っていたから。

これは、若い世代の感覚の人が書いていそうだと思って気軽に読みましたが・・・

「おぉおお!!!うーーーーん!!この本すばらしい、、良かった!」のです!

そうそうそう!
そうだよね!と思ったところもたくさんあって
ミレニアル世代(1981年以降に生まれ、2000年以降に成人を迎えた世代のこと)の
感性や行動原理を解説してくれています。

でもまぁほんとにこの感覚で!
(僕は80年生まれでちょっとミレニアル外だけど(笑))

僕は自分よりも10歳ぐらい若い人の感覚の方が時代の感覚だと思ってるんです。
が、、そういう事をメタな視点からきっちりと説明しているすばらしい本ですね。

ほんとにすばらしいです。

特に表現がすばらしくて起業の0-1の行為は
「ノリ」とか言い切っている表現はいいです。

興味ある人は読んでみてくださいね(^^)↓

ミレニアル起業家の 新モノづくり論 (光文社新書)


☆特に響いた点です(自由に記す)

・先行きが不透明な時代は「答えを作っていき自立していく」決意
先人のモデルがないからね。
ないのなら作るしかなくない?この感覚だよね。

・目的は自己の幸せと思う時間の増加
これも、そう。幸せの定義も自分で決めるということ

・己を知り 己の快にもとづいて仕事する それが幸せ
この表現がいいなと思ったのです。
僕は好きなモノを作って売る生活と言ってますが
こちらの「己の快を知る」というのはもっと根源的だと思いました。
例えば、最近気づいたのですが僕は作ることが好きなのですが
これは広く扱うと組み立てていく行為が好きです。
つまりこういう文章を書いて落とし込んでいく行為も組み立てにあたります。
デザインやモノづくりもしますけどそれはわかりやすい一部で
実はこの大きな組み立てのようなことをして構造を理解していくのが好きなのです。

なので実は家の補修とかも好きなんですが構造がわかるから好きなんですね。
こういう個人的な快だと思っていることにどんどん自覚していきそこから仕事に繋げていければ
好きの周辺でお金になるので快のなかで稼いでいくということが可能になっていくと思います。
仮に稼げなくても「快」なわけですからまぁ別にいいわけです(笑)

ちなみにいきなり快100%を求めるのは無理な話なので徐々にでいいのです。
昨年よりも10%の快の時間が増えたとかですね。
つまりまずは自分の好き、いわゆる快パターンを知ることがまず重要となりそうです。

・著者のメタな視点 特に生き方に言及している点
これは上でも書きましたがどう生きていけばいいのかをテーマにしている点です。
この本の本質的な問いが大きいものになりテーマに深みを与えていると感じました。
ちゃんと著者の視点での答えを出しているところも好きですね。
まぁ答えは自分で作るものですが。

・時代を見据えた視点 AIでルーティンワークはなくなるので仕事が娯楽化する

これは僕もそう思います。
もうすでに恩恵も受けていてネットショップなんかはITで
効率化されているので業務が少なくなっています。
身近なところではスーパーのレジやユニクロのレジが自販機化してきていますが
これが加速すると接客が不要となります。
で、こういうこと言うとリストラが増えて失業者増えるという意見もありますが
それは短期の考えで長期で見れば機械に仕事を任せて人間はアナログならでは
作業に専念できるということです。
これはクリエイティブワークです。
つまり仕事が単純なものはメカに任せてクリエイティブワークをやれるということです。
つまりスキを仕事にしていいのです。
ここで、、少し話がそれますがひろゆきさん(2ch作った人)も提唱するベーシックインカムを
採用するととりあえず生きることは社会保障でなんとかなるので好きなことができます。

やっていることが変すぎて(笑) すぐに売れなくても継続ができます。

これは作り手と一部の買い手がいて
その双方が満たされている状態であれば存続していけると思ったのです。

つまりゴールが資本主義でいうところの「お金」だけではなく
ゴールを「幸せな状態」という設定にしてしまう考えです。

僕は今のところコレがピンときています。

ひとまずのゴールは「心の幸せ」です。

・スケーラビリティという発想を持っているかどうか

これは要するに拡大していける構造かどうかという事です。
これは国内でネットショップをやって
そのまま海外にも販売していこうという思考と似ています。
この拡大していけるかは重要なテーマです。
僕は拡大もですが複製、つまりコピーができるかどうかを考えるようにしています。
というのも情報がオープン化されて共有化されていくとすれば
図書館なども紙媒体ではなく複製可能な電子書籍媒体にしていけば
より広まり拡大していくことができるからです。
知の共有化ですね。

・トライブ(共同体)というキーワードが多発!
僕はこのトライブという言葉は馴染みがありませんでした。
周りにも使う人がいません(笑)
ただ共同体というのはわかります。
人は一人では生きれませんから。

・トライブ(共同体)をつくる!0-1はノリ
起業をこのトライブを作るという発想を持っているのが新鮮でした。
例えばトライブとはブランド名や商品名なんかにも関わるような気がしました。
というか、もう人というのは高度になってきたので
商品の背景を含めて買っているという事実です。
その企業の考えやユニークな発想が好きで買うというのが
ミレニアル世代の特徴。
これiPhoneで説明していて納得。

トライブっているのは難しく考えるとできなくなりそうですが
ようするに自分の感性や感覚でやっていくのが独自性が出ていいと思うんです。
あくまで仮説ですが、変に標準化を目指すとつまらないものが出来上がると思うのです。

例えば

小規模メーカーのモノづくりを教えます講座 よりも

1人メーカービジネスのはじめかた教えます  講座の方がソソるのと似ています。

結局は変なこと。

というか自分のなかにある確信的な「キーワード」を
放ったほうが一部の人にインパクトを与えます。

「ナニソレ?」「なんじゃいそれ?」って刺さっていきます。

当たり障りのない文章を書いても
誰の記憶にも残りませんし誰が書いたかもわかりませんしね。
書いた本人も忘れてしまうかも。

そういう意味で標準的なことを教えていく。
平均点を取れるようになる標準化を教える教育ってどうよ。とは思ってます。
これからはモデルを真似するのではなく、自ら作っていく。
もちろん失敗も含めて。
作っていける人は強いです。

・理想主義がデフォルト
誰かのために生きない。
自分の快のために生きる。

そろそろこれがデフォルト

デフォルトとは通常設定

で、このデフォルトは案外と難しかったりもする。

というも「はい。今日からあなたは自由に生きていいですよ。生活費も心配しなくていいですよ。」と
お金も自由も渡されたときに何をしますか?

「わーい!」ってなってやることありますか?

やることありますか?

これ案外気づいてないかもしれないけれど
理想主義をデフォルトにするのは勇気がいると思うんです。

だって、これをやるって決める行為だから。

誰かのせいにできないから。

お金がないから
環境が悪いから
親が応援してくれないから
嫁が怒るから
小さい子供がいるから ・・・
体調を崩しているから

こういう事を、言い訳の部分をですね 仮に抜きにしてみて
もし全部心配しなくてよい環境を想像してみてください。
本当にやりたいことや「快」とは何かがわかっていると意識が快の方に向きます。
徐々に理想主義の実現に向かっていくはずです。

だからやっぱり理想主義デフォルトも結局は「決意」のような気がします。

で、これがミレニアル世代の持っている特性や特徴だとしたら未来は明るいな!と思っています。

・足し算より引き算
これも「そうそう」ってなりました。
引き算の方が大事です。
何をするかも重要ですが何をしないか の選択。

で引き算はモノだけではなくて情報もです。

不要な情報はそもそも入れない という事が大事です。

このへんの情報に対して僕がややミレニアル世代とズレるなと思う感覚が
SNSを常に接続しているという感覚がやや薄いというところです。
これは高校生の青春時代に携帯やスマホがなかったので
常に繋がっているという感覚が少し薄めです。
あの時代、あれはあれでよかったです。

固定電話しかないので友人と電話するときは親を通す。
彼女とは休みの日に会う約束してそれまでは相手のことを想う。
繋がっていない時間がありました。

それなりの良さがありました。
どちらがいいということではありませんが、
僕はあえて遮断する時間を持つことをオススメします。
遮断する日を、時間を作る事で自己と向き合えて自分の快がわかるということもあります。
いずれにせよミレニアルの世代は常に繋がっているという感覚なのですね。
ということはミレニアル世代にアナログ世代の「遮断方法」をビジネスにすることもできるのかもしれません。

☆最後に
特に全体を通して著者の思想が響いてきたのが
「私は成功してお金持ちです!みなさんに情報提供してます」って
旧体制の思考の本ではなくて

「人はどうすればこれから幸せに生きていくことができるか?」のような
深い内容に切り込んでいるところがすばらしいと感じました。

そして著者なりにその答えをしっかりと言葉に落とし込んで
メッセージを投げているところに深く感動しました。

本の内容的には著者の頭のなかをザザザッーと公開してるような書き方なので
専門用語も多く、ハテ?この単語知らないなぁとかもありましたがスピード感もあり
最後には「まとめ」があるのでまとめを読むと理解が深まります。

よーするにこれからの生き方を記した「心の書」だと思ったのです。

発行が2017年なので少し前の本だけれど
僕のようなギリギリミレニアルとかもう少し上の世代こそ
この本を読むべきだと思いました。

ミレニアル世代の感性がわかります。

なので何人かにオススメしていこうと思う。

最後に新モノづくりと書いてあるがいわゆる雑貨や固形のモノを作るという
狭義では表現されておらず、これからの新モノづくりは共同体つまり「トライブ」や
ストーリーやブランドを含めたことが「新モノづくり」になるという理論です。
(たぶんそういう意味です)

モノを使うのは人間で結局はその人間の心を知ることが
重要だということにも納得がいったので著者の頭の良さに唸りました。

自分の中にもあったモヤモヤを文章化されたような感覚もありありがたい良い本でした。

ミレニアルの世代の方の感性を僕は信じているので未来は楽しいものにしていこうと。

この「楽しいものにしていく」という感覚こそが
これからの自発の生き方の感覚だと思います。

なってほしい
なるかもしれない
なっていけばいい
未来はこうなるんじゃないか   、、、ではなくて

「こうしていきます」って言って取り組んでいく。

理想主義がデフォルトだとそうなるわな。


ミレニアル起業家の 新モノづくり論 (光文社新書)

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ゴヤ
ゴヤ
サラリーマンの傍ら好きなモノづくりビジネスを開始。 たった1万円からはじめたモノづくりが気づけば100万円越えに! ネット上に自販機がある「すもーるメーカーぐらし」を実行中。 好きなモノづくりで稼ぎたい人に向けたブログです♪